ペットロスを克服するまでに必要なプロセスと期間は?
初めてペットを飼った人や一人暮らしの人、
日頃から後悔することが多い人などが
「ペットロス症候群」にかかりやすい傾向があると
言われています。
もちろん該当しない方も、程度の差はあれ
「家族の一員」を失くしたことによる「ペットロス」
の症状は出るでしょう。
ペットロス症候群では、無気力、うつ、涙が止まらない
という精神的な症状だけでなく、睡眠・摂食障害、
めまい・吐き気、頭痛などの身体的な症状に
苦しむことがあります。
大切な存在を失った時にどのように克服していくは、
ペットを育てていく上でとても重要な課題です。
どれだけ覚悟をしていても、やはり「その時」が
来てしまうと悲しみに襲われることは間違い
ないからです。
そこで今回は、ペットロスを克服するために必要な
期間と、その間の心理プロセスについてご紹介します。
ペットロスの克服するまでの心理的なプロセス
アメリカの精神科医エリザベス・キューブラー=ロスは、
悲しみを受容するまでのプロセスとして、5つの段階が
あると提唱しました。
大切なものを失った時の喪失感から立ち直る際に働く
心理的なプロセスを知っておくことは、
ペットロスを克服することにも役に立ちます。
まず、ペットを失ったことを受け入れたくないという
「拒否」する気持ちが働きます。
次のプロセスは自分を苦しませている対象への「怒り」で、
例えば「獣医さんの処置」など他者に対してや、
「もっと早く気付ければ」と自分に対しても向けられます。
その後、神頼みのような心理状況になる「交渉」から、
無気力になる「抑うつ」を経て、ペットを失ったことを「受容」できます。
受容できることで、抑うつ状態の時に失っていたポジティブ
な気持ちを思い出し、だんだんと生活が楽しいと
感じることができるようになります。
ペットを失ったことを思い出すことで悲しみが襲うことは
ありますが、「抑うつ」までの時のような絶望的な感情
にはなりません。
それまで生活に支障をきたしていた人も、
徐々に自分の生活を取り戻していくことができます。
もちろんペットとの関係性は人によってそれぞれですから、
全てのケースに全プロセスが当てはまるわけではありません。
しかしペットを亡くしたことにより、自分に起こるかもしれない
精神状態を、心理的なプロセスを予め知っておくことで
軽減される可能性があります。
ペ
ットロスを克服するまでの期間
前述の悲しみを受容するまでの5段階の心理プロセスは、
最後の「受容」に行きつくまでに個人差があります。
ペットロスの状態がいつまで続いたかについてのアンケート調査では、
1ヶ月未満が28.8%、1ヶ月〜3ヶ月未満が22.2%と
半数を超える結果が出ました。
日常生活を送る中で少しずつプロセスが進み、大半の人は
季節の変わりめとも言える3ヶ月ほどで心理的に「受容」
できるようです。
一方で、1年以上という期間が必要だった人は8%おり、
辛い精神状態からなかなか抜け出せず、苦しい思いを
長い期間抱えるケースもあります。
とても辛いペットロスですがその克服方法について、
アンケート調査では「時間の経過を待つしか方法
はない」という項目に60%の回答がつきました。
悲しみを無理に抑えるのではなく思いっきり泣きながら、
自分や周りを責めず、同じ経験を持っている人に話を
聞いてもらいながら時間を過ごしていくことが
「受容」という心理プロセスに繋がります。
無理矢理気持ちに区切りをつけようと頑張
る必要はありません。
悲しみを受け入れるまでの心理プロセスを知っておき、
受容に至るまでの期間は、自分の気持ちに身を任せることでペットロスを克服しましょう。
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