ペットロス症候群で治療を検討するべきケースとは
多くの飼い主さんがペットを失くした時に、
悲しみやつらい思いを抱えるものです。
ペットは家族の一員、時には自分の分身のような
存在となった現在では、さらにペットロスが深刻化
してしまうケースもあります。
飼い主さんは、時間の差はあれ正常なプロセス
を踏むことで、ペットロスを乗り越えていきます。
しかしペットロスになった全ての人がそのように
乗り越えられるわけではありません。
中には、うまくそのプロセスを進められずに、ペットロスを
重症化してしまう人もいるのです。
そこで今回は、深刻化してしまったペットロスで治療が
必要であると考えられるケースについてご紹介します。
ペットロスから立ち直れず重症化してしまう原因
通常ペットロスから立ち直るためには、否認→絶望→受容→回復
というプロセスを辿ります。
具体的には、「否認」というペットの死を受け入れたくない
という思いから、現実に直面することからやってくる
「絶望」を経て、現実を「受容」し日常生活を送れる
精神状態にまで立ち直る「回復」という流れです。
もちろん回復したと言っても、悲しみがゼロになる
わけではありませんし、亡くなったペットをふと思い出し
つらい気持ちになることもあるでしょう。
それでも、そういった事実を受け入れ、現実を受け止め
生活をしていく精神状態に戻っていくのです。
しかし一定期間が経過しても、「否認」の状態が続いてしまっていたり、
「絶望」で気持ちのプロセスが止まってしまっていると、立ち直ることが
できずペットロスの長期化、あるいは重症化を招いてしまうことがあります。
ペットロスからの復帰プロセスを進めるためには
否認の状態が続いているということは、現実を
受け入れることができない状態が続いている
ということです。
「あの子がいないなんて間違いで、まだ生きてる」
と現実を受け入れることを拒み続けることで、ペットロスを
いつまで経っても乗り越えられなくしてしまってしまいます。
そこで否認から次のプロセスに進むためには、現実と
直面することが必要になります。
おそらく否認で止まってしまっている人も、本当は
もう会えないというこはわかっているはずです。
そこで、ペットの遺品を整理したり、きちんと葬儀を
行ったりすることで、心の痛みは伴いますがきちんと
現実を受け入れることへと繋がります。
また、絶望の状態で長期間止まってしまうことは精神的
な負担が大きく、うつなどの疾患を引き起こしてしまうこともあります。
そのため次のプロセスに進むことはとても重要でもあり、
自分の気持ちを閉じ込めないようにすることで、
次のプロセスに進んで行かなければならないのです。
無理に普通にふるまうことや、自分の気持ちを
奮い立たせることは、自分の絶望の思いにフタ
をする行為です。
苦しみやつらい思いは、自分の中で抑えるのではなく
外に吐き出していきましょう。
治療を受けるなら何科?治療法は?
ペットロスが長引いてしまっても、前述したような回復までの
プロセスを、きちんと進めていたら問題はありません。
もしも否認や絶望で止まってしまっていたとしても、現実を
受け入れ、気持ちを吐き出すことで少しずつ進めていれば、
いつかは必ずペットロスから立ち直ることができます。
しかし数カ月経ってもペットロスが改善されなかったり、
回復のプロセスを踏めていなかったり、生活に支障が
出てしまっている場合には、病院での治療を受けた方が
良い可能性があります。
「ペットが亡くなったくらいで」と遠慮してしまう人も多くいる
ようですが、ペットはあなたにとってとても大切な存在で、
だからこそ精神的につらい状態が続いているのです。
ペットロスの悪化や長期化を防ぐためにも、回復するための
プロセスを進めるために受診をしようと決めた場合には、
心療内科や精神科が良いでしょう。
自分ではどうしようもないと感じたら無理をせず、病院で
治療を受け、医師の判断によりお薬を処方して
もらうということも、ペットロスから立ち直るための1つの
方法と言えます。
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